ニキビ肌を食べ物で改善しようと考えるとき、単に「皮脂が多い体質だから油分を控えればいいんだ」だけではなかなか良くなりません。ポイントをおさえたかしこい食生活で、ニキビを体の中から撃退しましょう。
「便秘になるとニキビができる…」。それにはちゃんと原因があるのです。
便秘になると、長時間腸内に留まっている便が腐敗します。するとガスや毒素、活性酸素などの有害な物質を生み出し、それがなかなか体外に排出されずに、血管などを通って全身に回ってしまいます。これが、体やお肌に悪影響を与えるもと。活性酸素で皮膚の細胞がダメージを受けると抵抗力が弱まるため、ニキビの原因になるのです。また、ニキビ改善効果が高いビタミンなども腸から吸収しにくくなり、ひとつもいいことがありません。
最大の便秘撃退法は、とにかく乳酸菌と食物繊維をたっぷりとること。ヨーグルトは腸内のビフィズス菌を増やし便がスムーズに出るのを助けます。人によって効果が高い菌が違うので、さまざまな種類を食べ比べ、便秘解消効果の高かったヨーグルトを毎日続けて食べてみましょう。
次に食物繊維です。「繊維」というとゴボウや豆類など、筋が残るものを想像しますが、これは不溶性食物繊維という種類です。たしかに便のカサを増して便秘を解消する効果があるのですが、腸内細菌では分解しきれないものが多く、腸の働きが弱って押し出す力が弱い場合には、ガスとともに腸内にとどまってしまい、かえって便秘を悪化させる可能性も。そこで、果物・玉ねぎ・山芋・海藻・大麦などに多く含まれる水溶性食物繊維のほうを意識してとるのがおすすめです。水溶性食物繊維は便を柔らかい状態に保つため、押し出す力の弱った腸でもスムーズに排出することができ、デトックス効果&善玉菌を増やす働きもあります。
肌にいい栄養素といえば、ビタミン。ビタミンは活性酸素による肌の老化を食い止める抗酸化物質の代表格です。また新陳代謝を助け、肌のターンオーバーを正常に整える働きもあります。生活習慣の中で意識してとりましょう。
ビタミンの種類 | 効果 | 多く含まれる食材 |
ビタミンA![]() |
皮膚や鼻やノドの粘膜などを丈夫にし、免疫力を高める。これによってニキビの原因になるアクネ菌の繁殖を抑制する効果も。 | レバー、ニンジン、春菊、うなぎ、かぼちゃ |
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ビタミンB2![]() |
ニキビの原因になる脂質の代謝を促すため、ニキビやダイエットには効果的。キレイな肌・髪・つめを作る働きもあるので、不足すると口内炎できることもある。 | レバー、うなぎ、ヨーグルト、納豆、のり、カマンベールチーズ、まいたけ、卵、アーモンド |
ビタミンB6![]() |
タンパク質の代謝を促すビタミンB群のひとつ。健康なお肌や髪を作る効果、免疫を正常に保つ働きもあるため、ニキビ予防には効果的。 | マグロ、サンマ、サバ、いわし、牛レバー、鶏レバー、豚肉、さつまいも |
ビタミンC![]() |
コラーゲンの合成に必要なビタミン。免疫力を高めながら、肌のシワ、たるみを抑え、丈夫な血管や骨をつくる。ニキビの炎症を引き起こす活性酸素の除去や皮脂分泌コントロールなどの効果が高い。 | 赤・黄ピーマン、菜の花、ブロッコリー、 レモンなどの柑橘類、柿、キウイ、イチゴ、ほうれん草 |
ビタミンE![]() |
高い抗酸化作用で知られる脂溶性ビタミン。活性酸素から体を守り、肌老化の進行を抑制してくれる。血行促進、お肌のくすみ改善、ホルモンの分泌を調整する作用もあるので、ニキビにも効果が高い。ビタミンCと一緒にとるとさらに効果が高まる。 | アーモンドなどのナッツ類、すじこ、たらこ、 モロヘイヤ、かぼちゃ、シーチキン |
水をたくさん飲むと、汗や尿がたくさん出るのはよく知られていますよね?これがなぜニキビにいいのでしょう。実は、いつもニキビの炎症が治らない人は、血液がドロドロになっている可能性があるのです。血液中の老廃物が多くなりドロドロ度が増すことで、皮膚の栄養状態や抵抗力が低下。ニキビのもとになるアクネ菌などの細菌に負けやすくなるのです。これを改善するのが、体の中や血液中に溜まった老廃物を排出する水です。効率よく血液中に摂取するには、一度にたくさんではなく、1回200ml程度を何回かに分けて飲むのがおすすめです。便秘気味の人は、海外のミネラルウォーターなど、マグネシウムの含有量の多い硬水を飲むと、改善が期待できます。
ニキビ予防と美肌には、ビタミンをとるのが基本。でも出来てしまったニキビを早く治したいと思ったら、どんな物をとればよいのでしょう。
注目のビタミンは「ビオチン」です。水溶性ビタミンの一種であり、ビタミンH、ビタミンB7とも呼ばれています。最大の効果は「肌のターンオーバーの正常化を促す」働き。肌の表面の角質も柔らかいうちにはがれ落ち、毛穴に詰まるのを防ぎます。ニキビ以外にもアトピー性皮膚炎の治療にも利用され、コラーゲンの生成を促進する働きもあるといわれています。
ビオチンは、腸内でもつくられますが、その量はごくわずか。野菜などからではなく、牛や豚のレバー、ゆで大豆、魚類などから摂取することができます。しかしニキビ改善のために十分な量を食べ物からとるのは難しいので、サプリメントなども上手に利用して、ニキビケア、スキンケアに取り組みましょう。
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